合併症の確率が下がり、入院日数が減少する手術前の準備に特化したパンフレットの作成
松原 昌城
手術看護認定看護師
集まった支援総額:262,000円(税込)
支援期間は終了しました
集まった支援金はプロジェクト企画者に支払われます。
「支援」とは?-クラウドファンディングサイト「Fanfare」の仕組みについて-8,000円:パンフレット10部+勉強会参加権
10,000円:パンフレット10部+オンラインサロン会員権(1年間)
30,000円:パンフレット100部+松原氏による院内勉強会開催権(2時間)
※別途交通費、必要な場合は宿泊費の負担をお願いします。
100,000円:パンフレット500部(法人名入り)
150,000円:パンフレット1000部(法人名入り)
※パンフレットのお渡しは2019年9月以降になる予定です。
【銀行振込での支援について】
支援金の銀行振込をご希望の際は、下記の①~⑦をご記入のうえ、Fanfare事務局宛てにメールをお送りください。
Fanfare事務局:fanfare@medica.co.jp
メール件名:「術前パンフレットプロジェクトを支援する」
①申込み氏名(フリガナ)、②郵便番号、③住所、④電話番号、⑤E-mailアドレス、⑥支援額(○○円)、⑦振込口座名義(申込み氏名と違う場合はご記入ください)
※銀行振込期限は、Fanfare事務局より振込銀行口座情報を返信してから10日以内となります(支援時期によっては期間が短くなる場合もございます)。
手術室看護師は、手術室のなかでの「器械出し看護」「外回り看護」が主な業務です。しかし、最近は「周術期看護」と呼ばれる概念が拡がっています。周術期とは、「手術が行われる前の準備時期である術前、手術医療が提供される術中、手術終了後の回復期にあたる術後を含む期間」と日本手術看護学会で定義されています。手術室看護師が専門的な知識を用いて、術前の準備の段階から関わることが期待されているのです。
しかし、臨床では手術前に患者さんから「わからないことだらけで、何を聞いたら良いかがわかりません」「まな板の上の鯉です。お任せします」という発言が聞かれることがあります。禁煙が実施できていなかったり、自身の体であるにも関わらず、医者や看護師任せであり、準備が行えていないことを疑問に思いました。
手術看護認定看護師の資格を取得し、術前の患者さんと関わるなかで気づいたのは、「手術を受けるときには不安になって当たり前」という考えが強く、「手術前に自身で安心安全を作る事ができる」と、気付いていない人が多いという事です。これは、在院日数がどんどん短くなる現在の時代において、手術前の入院は前日であることが多く医療者が患者さんに指導する時間はほぼないことが影響しているのではないかと考えました。
術前の看護としては、従来から行われている術前訪問と、最近導入施設が増えている「術前外来」があります。外来段階のより早い時期から手術患者さんと関わることが準備には効果的であるとされています。規模の大きな病院では、手術前の患者さんに術前外来が行われ、病院独自のパンフレットも作成されているところもあります。これらの病院の多くは、手術を受ける患者さんの心身の準備を整え、患者さんが予定通りに手術を受けて、手術の合併症を予防し、合併症治療にかかる医療費の削減を狙いとしています。
実際に、早くから患者さんに指導を行う術前外来を実施することで、①患者さんの不安が軽減すること、②手術延期件数が減少、③呼吸器の合併症減少、④挿管操作に伴う歯牙破損の減少、⑤入院日数の減少等の一定の効果を示すことが証明されてきています。手術を受ける患者さんが外来の早い段階で指導を受けることが今後も広がっていくと予想されます。
しかし、多くの病院では、外来の段階で患者さんに指導を行うことが大事である事を理解していても、医師は他の患者さんも含めた外来診療に追われ時間がなく、麻酔科医師や手術室看護師は人手不足で外来で時間を確保する事が困難であり、外来での専門的な指導が実施できていない病院も多いのではないかと思います。特に病院規模が小さくなるほどこの傾向は強く、手術の術前指導は病院によって格差があることが予測されます。
私が勤めていた病院では以前から手術前日に「術前訪問」を行っていましたが、外来段階で専門的な指導を受けていないために、「誰にも禁煙のことは言われへんかったから、さっきもタバコ吸ってきたよ」「もっと早く教えてくれてたら良かったのに」と言われることも多くありました。その度に、もっと早くからこの患者さんに関わることができていれば、安全に安心して手術を受けることができるのに。と悔しい思いをしてきました。
より早い段階での術前の看護を提案して、術前外来を実施できるようになってからは、患者さんとの手術前の関わる時間が増え、今までは手術前日に伝えても効果の薄かった指導が、より効果を発揮する指導となりました。術前外来を実施した患者さんに手術当日お会いすると、不安な表情ではなく、明るい表情で迎えてくれる方が多くいました。これは、患者さんが心身ともに準備ができているという自信の表れではないでしょうか。
パンフレットを使用した新しい手術前の指導の提案
そこで、どこの病院であっても手術患者さんが平等に術前の手術看護の指導を受けられるように、手術前の説明や指導を記載したパンフレットを作成したいと思いました。このパンフレットという媒体があることで、病院の垣根なく全身麻酔で手術を行う全ての患者さんに手術が決まった早い段階で渡すことができ、手術看護の指導を実施することができます。
本来、適度な不安は行動を促すきっかけになると言われています。このパンフレットを使用することで、患者さんは今までは「何をすればわからない。まな板の上の鯉です」という過度な不安状態から、「パンフレットに書かれている内容を準備しておけば良い」という、適度な不安で準備をする行動につながるという状態になるのではないでしょうか。
合併症予防の知識と方法を知ることができて、手術までに身体の準備を整えておくことができます。体の準備を整えることができると、手術に対する不安は減少して心の準備も整えることができます。つまり、パンフレットによって身体と心の両方の準備ができるようになり、安心安全に手術を受けることができるようになると考えます。
また、医療者や病院にとっては、説明の時間の減少、医療の質の向上、合併症による入院日数の減少、手術延期症例の減少、医療費の減少等に効果を発揮します。
最近はチーム医療の考え方が少し変わってきました。チーム医療の中心には「患者さん」がいるのではなく、チーム医療の中心には「患者さんの病気」「患者さんの生活」「患者さんの手術の成功」などがあり、患者さんや患者家族もチーム医療のメンバーであると言われています。そのなかで、手術を受ける際のチーム医療における患者さんの役割とは、安全な手術を受けるために自身の心身の準備を整えることだと私は考えます。この役割を発揮するために、今回提案したパンフレットが必要です。
・自分が手術を受ける時に、準備するために使う
・家族や友人が手術を受ける時に、プレゼントする
Yumiさん
他の病院のパンフレットを見たことがないので楽しみにしています
ぽぽさん
同じく手術室看護師です!寄り添える看護、そして予防出来る活動を目指してます。応援しています。金額少なくて すみません。
Nursing Studiosさん
手術を受ける患者さんが、安心して手術を受けられるように応援します。
西さん
応援しております。
raraさん
「目の前の」ではなくて「すべての患者さん、ご家族」というところに感銘を受けました。
全ての手術患者さんに安心と安全を提供したい!